ご利用ガイド(進め方・費用・保守)
何から手を付けるか、どのくらいの期間と費用がかかるか、作ったあとどう保守するかを順にまとめています。
自動化に向く仕事・向かない仕事
何でも自動化できるわけではありません。向かない仕事に手を出すと、作るのに時間がかかったうえにすぐ動かなくなって、結局手作業に戻ります。先に見極めます。

5つの条件で見る
| 見る点 | 向いている | 向いていない |
|---|---|---|
| 手順 | 毎回同じ | 毎回変わる |
| 判断 | ルールで書ける | 経験と勘が要る |
| 件数 | 多い、または頻度が高い | 年に数回・数件 |
| 入力 | 様式が決まっている | 毎回ばらばら |
| 対象システム | しばらく変わらない | 近く入れ替える |
件数が少なくても価値がある場合
件数が少なくても、間違うと影響が大きい作業(請求・支払・アカウント停止)は、自動化して確実にする価値があります。逆に、件数が多くても毎回判断が変わる仕事は向きません。
やめておいたほうがよいもの
自動化を勧めないもの
- 近くシステムを入れ替える予定がある業務
- 手順書が無く、担当者の頭の中にしかない業務(先に手順を整理する)
- そもそもやめられる業務(自動化する前に、やめられないか考える)
- 月に数回・1回5分の作業(作る手間のほうが大きい)
- 判断の責任が重い業務(人が決めるべきこと)
まず「やめられないか」を考える
自動化の相談を受けたとき、最初に確認するのは「その作業は本当に要るか」です。使われていない資料を作り続けていた、というのは珍しくありません。やめられるならそれが一番安く、確実です。
進め方
いきなり大きく作らず、小さく作って動かし、1か月使ってみてから広げます。最初から完璧を目指すと止まります。

5つの段階
| やること | 期間の目安 | |
|---|---|---|
| 1 | 作業を見せていただく(録画または実演) | 1〜2時間 |
| 2 | 自動化する範囲と、人が残る部分を決める | 数日 |
| 3 | 小さく作って動かしてみる | 1〜3週間 |
| 4 | 1か月運用して、例外を洗い出す | 1か月 |
| 5 | 例外の扱いを作り込み、手順書を渡す | 1〜2週間 |
最初の1本の選び方
1本目に向いている業務
- 手順が決まっていて、毎週または毎月必ず発生する
- 担当者が1人で完結している(関係者が少ない)
- 止まっても大きな影響が出ない
- 効果が数字で分かる(時間・件数)
- 現場の人が「これが減ったら助かる」と言っている
例外は必ず出る
運用を始めると、想定していなかったパターンが必ず出てきます。様式の違うファイルが来た、項目が空だった、システムが遅かった。1か月使ってから作り込むのは、この例外を集めるためです。最初から想像で作り込むと、使わない機能ばかりになります。
費用の考え方
自動化の費用は「作る費用」と「持ち続ける費用」に分かれます。作る費用だけを見て決めると、あとで動かなくなったときに困ります。

何にお金がかかるか
| 区分 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 調査 | いまの手順を確認し、範囲を決める | ここを省くと作り直しになる |
| 製作 | 実際に作る | 対象システムの数と例外の多さで変わる |
| ライセンス | 市販のRPA製品を使う場合 | 既存の環境で済むこともある |
| 運用支援 | 止まったときの対応、小さな変更 | 年ごとの契約 |
| 改修 | システム改修や様式変更への追従 | 都度 |
効果の測り方
「月に何時間減ったか」で測るのが一般的ですが、時間だけでなく「間違いが減ったか」「担当者以外でも回せるようになったか」も効果として数えてください。特に属人化の解消は、あとから効いてきます。
着手前に測っておくこと
- その作業に月何時間かかっているか
- 何人が関わっているか
- 月に何件処理しているか
- 間違いが月に何件出ているか
- 担当者が休んだときにどうしているか
作らない判断もします
調べた結果、自動化しないほうがよいと判断することもあります。作業をやめられる、既存の機能で足りる、投じる費用に見合わない、といった場合です。その場合はその旨を正直にお伝えします。
運用と保守
自動化の仕組みは、作って終わりではありません。対象のシステムが変われば止まります。止まったときに気づける形にしておきます。

止まる原因
| 原因 | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 対象システムの画面変更 | 操作が空振りして止まる | 変更の予定を事前に共有してもらう |
| 様式の変更 | 取り込めない・誤ったデータになる | 様式の検査を入れる |
| ネットワークの不調 | 途中で止まる | 再実行できる作りにする |
| 端末の再起動・更新 | 動く時刻に動かない | 起動確認と通知を入れる |
| パスワードの期限切れ | ログインできない | 期限の管理と事前通知 |
止まったことに気づく仕組み
自動化で一番怖いのは「止まっていることに誰も気づかない」ことです。動いたら記録を残す、決めた時刻までに終わっていなければ知らせる、処理件数が普段と大きく違えば知らせる。この3つを最初から入れておきます。
社内で直せるようにしておく
引き継ぎのために渡すもの
- 何をする処理かを書いた手順書
- 変更しそうな値をまとめた設定の場所
- 止まったときの確認手順
- 手作業に戻すときの手順(これが一番大事)
- 連絡先
手作業に戻せるようにしておく
自動化の仕組みが止まっても、業務は止められません。「機械が止まったら、この手順で人がやる」という道を必ず残しておきます。自動化して手順を忘れてしまうことのほうが、実は危険です。
セキュリティと社内ルール
自動化の仕組みは、人の代わりにシステムへログインします。つまり、その仕組みは人と同じ権限を持ちます。扱いを決めておく必要があります。

決めておくこと
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 専用のアカウント | 個人のIDを使わず、自動化用のIDを作る |
| 権限の範囲 | 必要な操作だけができる権限にする |
| パスワードの保管 | プログラムに直接書かない。安全な場所に置く |
| 動かす端末 | 限定する。共用パソコンで動かさない |
| 記録 | いつ・何を処理したかの記録を残す |
| 棚卸し | 年1回、使っていない仕組みを止める |
個人情報を扱う場合
追加で決めること
- 処理の途中で作る中間ファイルを残さない
- ログに個人情報を書き出さない
- テストに本物のデータを使わない
- 誰が結果を見られるかを限定する
- 保管期間を決めて、過ぎたら消す
野良ロボットを作らない
現場の担当者が自分で作った自動化が、誰にも知られないまま動き続けることを「野良ロボット」と呼びます。作った人が辞めると、誰も直せず、止めることもできなくなります。作ったものを一覧で管理するところまでを、最初の決まりに入れてください。
自動化の相談例
実際にご相談いただく内容の傾向です。※ここに載せているのは「どういう相談が多いか」であって、特定のお客様の事例ではありません。

よくある相談
| 業種 | 相談の内容 | 考えられる進め方 |
|---|---|---|
| 小売・卸 | 取引先ごとに違う様式の受注を入力し直している | 件数の多い取引先から1社ずつ自動化する |
| 建設・工事 | 各現場から届く日報をExcelでまとめている | 様式を統一し、集計を自動化する |
| 医療・福祉 | 勤怠の集計と、シフトの作成に時間がかかる | 集計を自動化し、シフトは人が決める形にする |
| 士業・管理 | 同じ内容を複数のシステムへ二重入力している | 片方を正として、もう片方へ転記する |
| 製造 | 生産実績を手で集計して掲示している | 集計を自動化し、画面表示までつなげる |
| 共通 | 毎月の請求書作成に数日かかっている | データからの差し込みとPDF化を自動化する |
相談のしかた
「RPAで何ができますか」よりも、「この作業に毎月これだけ時間がかかっている」という形でお知らせいただくほうが、具体的な話ができます。自動化できるかどうかは、実際の手順を見せていただければ判断できます。
導入の流れ
作業を見せていただくところから始めます。資料だけでは、実際にどこで時間がかかっているかが分かりません。

6つの工程
| 工程 | 内容 | |
|---|---|---|
| 01 | ご相談 | お問い合わせページからご連絡ください。困っている作業を伺います |
| 02 | 作業の確認 | 実際の手順を見せていただきます(録画でも可) |
| 03 | ご提案・お見積り | 自動化する範囲、使う道具、費用を書面でお出しします |
| 04 | 製作 | 小さく作って、実際のデータで動かします |
| 05 | 試し運用 | 1か月使っていただき、例外を洗い出します |
| 06 | 引き渡し・運用 | 手順書をお渡しし、運用に入ります |
遠隔でも進められます
RPAは現地に伺わなくても進められる部分が多い仕事です。画面共有で作業を見せていただき、できたものを試していただく、というやり方ができます。札幌近郊以外の方も、まずはご相談ください。
見せていただくもの
最初にご用意いただけると早いもの
- 実際の作業手順(画面の録画が最も分かりやすい)
- 扱っているファイルの見本(個人情報は伏せた状態で)
- 月あたりの件数と、かかっている時間
- 関わっている人の数
- 対象システムの名前と、今後の入れ替え予定の有無
ご相談・お見積りは、お問い合わせページから承ります。
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