設置場所から選ぶ
店舗・オフィス・商業施設・病院・学校・交通機関など、場所ごとに何を映すか、どこに置くかをまとめました。
店舗・小売のデジタルサイネージ
店頭の集客と、店内での販売促進の2つに分かれます。どちらを狙うかで、置く場所も、映す内容も、必要な明るさも変わります。紙のポスターと違い、時間帯や曜日で出し分けられるのが一番の利点です。

置く場所で役割が変わる
| 場所 | 狙い | 向いている機種 |
|---|---|---|
| 店頭・ウィンドウ | 通行人の足を止める | 高輝度パネル(屋外・半屋外向け) |
| 入口すぐ | 本日のおすすめ・キャンペーン | 55〜65型 縦置き |
| 売り場の棚前 | 商品の使い方・比較 | 小型パネル・タブレット型 |
| レジ横・待機列 | 待ち時間の案内、ついで買い | 43〜55型 横置き |
| バックヤード | 従業員への連絡・シフト | 既存モニターの流用も可 |
時間帯で出し分ける
サイネージが紙と決定的に違うのは、時間で内容を変えられる点です。朝はモーニング、昼はランチ、夕方はタイムセール、というように同じ画面で複数の役割を持たせられます。配信の仕組みを入れておけば、店舗側で差し替える手間もかかりません。
気をつけること
店舗で失敗しやすい点
- 店頭は日射で見えなくなる。屋内用パネルを窓際に置かない
- 音を出す場合は近隣・階上への配慮が要る
- 電源とネットワークの位置を先に決める(あとから引くと目立つ)
- 内容を更新する担当を決めておかないと、古い情報が出続ける
- 縦置きにするなら、素材も縦で作る必要がある
オフィス・エントランスのデジタルサイネージ
受付での来客案内、執務エリアでの社内連絡、会議室前の予定表示。紙の掲示を置き換えるところから始めると、費用対効果が分かりやすくなります。

よくある使い方
- 受付での来客案内(社名・担当者・案内先)
- エントランスでの会社紹介・実績の紹介
- 執務エリアでの社内連絡・안전衛生の掲示
- 会議室前での予約状況の表示
- 食堂・休憩室でのニュース・社内報
受付で使うときの構成
無人受付にする場合、サイネージだけでは完結しません。来客が誰を呼ぶかを選べる仕組みと、担当者へ通知が届く仕組みが要ります。既存の電話・チャットとつなぐ設計になるため、ネットワークまで含めてご相談ください。
社内向けは「見られるか」で決まる
社内掲示のサイネージは、置いただけでは見られません。人が必ず立ち止まる場所(エレベーター前、食堂の入口、複合機の横)に置くこと、更新の担当と頻度を決めることの2つが、続くかどうかを分けます。
続けるための決めごと
- 更新する人を決める(複数人なら当番制)
- 更新の頻度を決める(週1回など)
- 誰でも差し替えられる素材の型を用意する
- 古い掲示が残らないよう、掲載期限を設定できる仕組みにする
商業施設・共用部のデジタルサイネージ
フロア案内、テナント紹介、イベント告知、災害時の情報提供。台数が増えるほど、配信をまとめて管理できるかどうかが効いてきます。

複数台をまとめて管理する
台数が5台を超えたあたりから、1台ずつUSBで差し替える運用は破綻します。配信システム(CMS)を入れて、事務所から全台の内容を切り替えられるようにします。フロアごと、時間帯ごとに違う内容を出すことも、同じ仕組みでできます。
災害時の運用を決めておく
商業施設のサイネージは、非常時に避難誘導の情報を出せる媒体でもあります。通常のコンテンツから、緊急表示へ一斉に切り替える手順をあらかじめ決めて、訓練しておいてください。
非常時のために決めておくこと
- 誰が切り替えるか(権限を持つ人を複数決める)
- 何を出すか(避難経路図・館内放送と同じ文言)
- 停電時にどうなるか(非常電源につなぐか)
- ネットワークが切れたときの動作(端末内の保存内容を出す)
台数と構成の目安
| 規模 | 構成 | 配信 |
|---|---|---|
| 1〜3台 | パネル+プレーヤー | USB差し替えでも可 |
| 4〜10台 | パネル+プレーヤー+CMS | 事務所から一括 |
| 10台以上 | 上記+ネットワーク設計 | フロア・時間帯で出し分け |
| 大型ビジョン | LEDビジョン+専用コントローラー | 専用の配信構成 |
病院・クリニックのデジタルサイネージ
待合での順番案内、診療科の案内、感染対策の掲示。待ち時間の不満をやわらげる用途で使われることが多い場所です。

順番案内で使う場合
受付システムと連動させるかどうかで、費用と工期が大きく変わります。連動させない場合は、診療科の案内や健康情報を流す掲示板として使い、順番は別の呼び出し機器で行う構成が現実的です。
待合で流す内容
- 診療科・担当医の案内、休診のお知らせ
- 受診の流れ、各種手続きの案内
- 健康情報・予防接種の案内
- 院内のルール(通話・撮影・飲食)
- 災害時の避難経路
気をつけること
医療機関ならでは
- 患者名を表示する場合は、個人情報の扱いを先に決める
- 音は出さないか、極小にする(体調の悪い方がいる)
- 明るすぎる画面は避ける(待合の照度に合わせて調整)
- 電子機器の持ち込み制限がある区画は事前に確認する
学校・教育施設のデジタルサイネージ
昇降口での連絡、職員室前の予定表示、行事の告知。電子黒板(インタラクティブディスプレイ)と組み合わせる導入も増えています。

掲示板の置き換えとして
紙の掲示は、貼る・剥がす・古いものが残る、の手間が続きます。サイネージにすると更新は画面上で済み、掲載期限を設定しておけば古い情報が残りません。職員の負担を減らす方向で導入すると、続きます。
電子黒板との違い
| デジタルサイネージ | 電子黒板(インタラクティブ) | |
|---|---|---|
| 目的 | 見せる(一方向) | 書く・操作する(双方向) |
| 置き場所 | 廊下・昇降口・職員室前 | 教室・会議室 |
| 操作 | 基本は操作しない | 指やペンで直接操作 |
| 台数 | 多め | 教室数に応じて |
| 内容 | 配信システムで一括更新 | 授業ごとに使う |
導入で決めること
先に決めておくこと
- 誰が更新するか(教職員の当番か、事務職員か)
- 児童生徒の写真を出すか(保護者の同意が要る)
- 長期休業中の運用(電源を落とすか)
- 電子黒板を併用する場合、素材を共通化できるか
自治体・公共施設のデジタルサイネージ
窓口案内、行政情報の掲示、災害時の情報提供。多くの人が使う場所なので、見やすさと、非常時の運用が特に重要になります。

見やすさの基準を決める
公共施設では、高齢の方や、目の見えにくい方も利用します。文字の大きさ、配色のコントラスト、表示の切り替わる速さを、あらかじめ基準として決めておくと、担当が変わっても品質が保てます。
見やすさの目安
- 文字は画面の高さの1/12以上を目安にする
- 背景と文字のコントラストを十分に取る
- 1画面の表示は10秒以上(読み切れる時間)
- 点滅・急な動きは避ける
- 音声に頼らない(聞こえない方にも伝わるように)
災害時の情報提供
自治体施設のサイネージは、平常時の案内と、非常時の情報提供の2つの役割を持ちます。緊急表示へ切り替える手順と、停電時の動作を決めておいてください。
調達の進め方
公共の調達では仕様書が必要になります。「何を映したいか」から必要な機能を書き起こす作業もお手伝いできます。型番を指定しない書き方(性能で書く)についてもご相談ください。
交通・屋外のデジタルサイネージ
屋外や半屋外に置く場合、明るさ・防水・温度対策が必要になります。屋内用のパネルを外に出すと、日射で見えず、熱で壊れます。

屋内用と屋外用は別物
| 屋内用 | 屋外・半屋外用 | |
|---|---|---|
| 輝度 | 300〜500 cd/m² | 1500〜3500 cd/m² 以上 |
| 防塵防水 | なし | IP55〜IP65 |
| 温度対策 | なし | 冷却ファン・ヒーター内蔵 |
| 直射日光 | 見えなくなる | 対応(高輝度・低反射) |
| 価格 | 標準 | 屋内用の2〜4倍 |
北海道での注意点
冬期の低温と、積雪・着氷が課題になります。低温での起動に対応した機種を選び、雪が積もらない向きと高さに設置します。屋根や庇の下に置ければ、機器の負担も見た目の汚れも大きく減ります。
寒冷地の設置ポイント
- 動作温度の下限を必ず確認する(-20℃以下まで対応か)
- 軒下・庇下を優先し、落雪の直撃を避ける
- 画面に着雪しない角度にする
- 除雪作業の動線に入らない位置にする
- 結露対策(内部ヒーター・密閉筐体)
LEDビジョンという選択
屋外で大きく見せたい場合は、液晶パネルではなくLEDビジョンになります。パネルを並べて任意の大きさにでき、屋外の明るさにも負けません。その代わり、構造計算・電源容量・設置工事の規模が大きくなります。
工場・倉庫のデジタルサイネージ
生産状況の表示、안전衛生の掲示、朝礼の連絡事項。現場に情報を届ける手段として、掲示板よりも確実に目に入ります。

よくある使い方
- 生産実績・進捗のリアルタイム表示
- 安全掲示(無災害日数、ヒヤリハットの共有)
- 朝礼・連絡事項の掲示
- 来客・立入者への注意事項
- 多言語での作業手順の表示
生産管理システムとつなぐ
生産実績を自動で表示するには、既存のシステムから数字を取り出す仕組みが要ります。コニティは業務自動化(RPA)も手がけているため、「Excelの集計を自動でサイネージへ出す」といった構成もご相談いただけます。
設置環境の確認
工場で確認すること
- 粉じん・油分の多い場所は防塵仕様が要る
- フォークリフトの動線から離す(接触・振動)
- 騒音が大きい場所では音声に頼らない
- 高所に置く場合は保守の方法を先に決める
- 電源とネットワークの引き回し
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